東京高等裁判所 昭和55年(行コ)63号 判決 1981年5月28日
東京都新宿区百人町一丁目五番六-三〇七号
控訴人
三信観光株式会社
右代表者代表取締役
岡沢まき
山下輝治
右訴訟代理人弁護士
安達十郎
東京都新宿区北新宿一丁目一九番三号
被控訴人
淀橋税務署長
右訴訟代理人弁護士
真鍋薫
右指定代理人
三上正生
小林進
屋敷一男
右当事者間の法人税更正処分等取消請求控訴事件について、当裁判所は、昭和五六年三月三一日に終結した口頭弁論に基づき、次のとおり判決する。
主文
本件控訴を棄却する。
控訴費用は控訴人の負担とする。
事実
控訴代理人は、「原判決を取り消す。被控訴人が昭和四八年四月二八日付で控訴人の昭和四四年八月九日から昭和四五年七月三一日までの事業年度分及び昭和四五年八月一日から昭和四六年七月三一日までの事業年度分の法人税についてした各更正並びに各事業年度分についての過少申告加算税及び重加算税の各賦課決定を取り消す。訴訟費用は、第一・二審とも被控訴人の負担とする。」との判決を求め、被控訴代理人は、主文第一項同旨の判決を求めた。
当事者双方の主張及び証拠の関係は、控訴人において、当審証人山口弘二の証言を援用し、後掲丙号各証の成立を認めると述べ、被控訴人において丙第一七、第一八号証、同第一九号証の一、二、同第二〇号証を提出したほかは、原判決事実摘示と同一であるから、これを引用する。
理由
当裁判所も、控訴人の本訴請求はいずれも失当として棄却すべきものと判断するものであつて、その理由は、次に付加、訂正するほかは、原判決理由説示と同一であるから、これを引用する。
一 原判決二五枚目裏八、九行目「証人渡辺忠男の証言」を「証人渡辺忠男、当審証人山口弘二の各証言」に改め、同三〇枚目裏四行目「証人渡辺忠男」の次に「、当審証人山口弘二」を加える。
二 同二六枚目裏九行目「当事者間に」から二七枚目表五行目「第三位以下切捨て)となるところ、」までを、「成立に争いのない丙第二〇号証と弁論の全趣旨を総合すると、控訴人の帳簿に記載された掛売上金額、現金売上金額に基づいて本件係争年度における「アルザス」及び「キヤロツト」の月別の現金売上金額の総売上金額に対する割合を算出すると、本判決別紙「別表五」記載のとおりであつて、昭和四五年七月期において「アルザス」が平均二二パーセント、「キヤロツト」が平均一四パーセント、昭和四六年七月期において「アルザス」が平均一三パーセント、「キヤロツト」が平均一一パーセントとなるところ、」に改める。
三 同二七枚目裏一、二行目「採用できず、」を「採用することができない。また、甲第二号証中には、昭和四八年度から昭和五一年度までの現金売上金額、掛売上金額に基づいて現金売上金額の総売上金額に対する割合が、昭和四八年度において「アルザス」が一三パーセント、「キヤロツト」が一六パーセント、昭和四九年度において「アルザス」が一一パーセント、「キヤロツト」が一三パーセント、昭和五〇年度における「アルザス」が一〇パーセント、「キヤロツト」が一四パーセント、昭和五一年度における「アルザス」が九パーセント、「キヤロツト」が一二パーセントになる旨の記載があるけれども、一方、成立に争いのない丙第一七、第一八号証及び弁論の全趣旨によれば、右算定の基礎となつた総売上金額が実際に正当であると認めることができないから、結局、右の記載は客観的に真実な金額に基づいて算定されたものとはいえず、その」に改める。
よつて、右と同旨の原判決は相当であつて、本件控訴は理由がないから、これを棄却し、訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法七条、民訴法九五条、八九条を適用して、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 倉田卓次 裁判官 井田友吉 裁判官 高山晨)
別表五
昭和四五年七月期
<省略>
昭和四六年七月期
<省略>